【令和8年度】最低賃金の引き上げはいつから?地域ごとの発効日を紹介

【令和8年度】最低賃金の引き上げはいつから?地域ごとの発効日を紹介

令和8年度も、全国の地域別最低賃金が引き上げられました。

最低賃金のニュースを見ると、「10月から引き上げ」と紹介されることがありますが、実際にはすべての都道府県で同じ日に変更されるわけではありません。令和8年度は、10月1日に発効する地域がある一方、10月中旬から下旬、11月、さらに12月に新しい最低賃金が適用される地域もあります。

自分の時給がいつから変わるのかを確認するときは、単に「10月の給料から」と考えるのではなく、働いている地域の最低賃金と発効日を確認する必要があります。

この記事では、令和8年度の地域別最低賃金の基本データや都道府県ごとの発効日、給料への反映時期の考え方、労働者が確認しておきたいポイントを紹介します。

令和8年度の最低賃金はいくらになった?

厚生労働省によると、令和8年度の地域別最低賃金は全47都道府県で引き上げられました。全国加重平均は1,177円で、前年度の1,121円から56円の引き上げです。引き上げ額は都道府県によって54円から65円となっています。

最高額は東京都の1,280円、次いで神奈川県の1,279円、大阪府の1,231円です。一方、最低額は宮崎県の1,085円となっています。添付の全国一覧でも、全国加重平均1,177円、引き上げ率5.0%と整理されています。

地域別最低賃金は、正社員だけではなく、パート・アルバイトなどを含む原則すべての労働者に適用されます。会社と労働者が最低賃金より低い金額で合意していても、その金額を最低賃金として扱うことはできません。

令和8年度の地域別最低賃金と発効日

令和8年度の主な最低賃金額と発効日は次のとおりです。全国では令和8年10月1日から12月2日まで順次発効します。

都道府県最低賃金発効日
北海道1,131円10月1日
青森1,090円10月29日
岩手1,090円12月1日
宮城1,098円10月1日
秋田1,090円10月14日
山形1,092円10月30日
福島1,094円10月16日
茨城1,136円10月18日
栃木1,125円10月1日
群馬1,120円10月3日
埼玉1,196円10月1日
千葉1,195円10月1日
東京1,280円10月1日
神奈川1,279円10月1日
新潟1,108円10月1日
富山1,119円10月1日
石川1,113円10月3日
福井1,112円10月4日
山梨1,113円11月1日
長野1,117円10月2日
岐阜1,121円10月1日
静岡1,154円10月15日
愛知1,195円10月1日
三重1,143円10月1日
滋賀1,136円10月3日
京都1,180円11月16日
大阪1,231円10月1日
兵庫1,172円10月1日
奈良1,107円10月4日
和歌山1,101円10月3日
鳥取1,090円10月3日
島根1,092円10月10日
岡山1,104円10月2日
広島1,141円10月11日
山口1,101円10月8日
徳島1,103円11月1日
香川1,092円10月1日
愛媛1,093円11月1日
高知1,086円10月29日
福岡1,114円10月4日
佐賀1,095円11月15日
長崎1,087円11月2日
熊本1,092円12月1日
大分1,096円11月1日
宮崎1,085円10月24日
鹿児島1,090円10月25日
沖縄1,086円12月2日
全国平均1,177円–

(参照:令和8年度 地域別最低賃金 全国一覧 | 厚生労働省)

なぜ最低賃金の発効日は地域によって違う?

「全国で最低賃金が改定されるなら、10月1日に統一すればよいのでは」と思う人もいるかもしれません。

地域別最低賃金は、中央最低賃金審議会が全国一律の金額を決める仕組みではありません。中央最低賃金審議会が示した引き上げ額の「目安」を参考にしながら、各都道府県の地方最低賃金審議会が地域の賃金水準や経済状況などを踏まえて審議し、答申します。その後、異議申出に関する手続きを経て、各都道府県労働局長が金額を決定します。

さらに最低賃金法では、決定内容を公示したうえで、原則として公示の日から30日を経過した日以降に効力が生じる仕組みになっています。発効日は地方最低賃金審議会での審議結果や公示時期などによって変わるため、都道府県ごとに差が生じます。そのため、「最低賃金は毎年10月1日に変わる」と覚えるのではなく、自分が働く都道府県の発効日まで確認することが重要です。

給料にはいつから反映される?

最低賃金の変更で迷いやすいのが、「何月の給料から新しい最低賃金になるのか」という点です。

ポイントは、給料日ではなく発効日を基準に考えることです。

たとえば、東京都では令和8年10月1日から最低賃金が1,280円になります。9月16日から10月15日まで働いた分を10月25日に支給する会社であっても、10月1日以降に働いた時間については新しい最低賃金を下回ることができません。

この場合、同じ給与計算期間の中でも、

9月30日までの労働 → 旧最低賃金
10月1日以降の労働 → 新最低賃金

という考え方になります。

一方、青森県は10月29日、京都府は11月16日、熊本県は12月1日が発効日です。これらの地域では、10月1日から自動的に新しい最低賃金になるわけではありません。給与明細に新しい時給が表示されるタイミングは会社の締日や支給日によって変わりますが、最低賃金の適用そのものは発効日が基準です。

月給制でも最低賃金は関係する

最低賃金というと時給制のアルバイトをイメージしがちですが、月給制の正社員にも最低賃金は適用されます。月給の場合は、最低賃金の対象となる賃金を1か月平均所定労働時間で割り、時間額に換算して確認します。

このとき、すべての手当を含めればよいわけではありません。賞与、時間外・休日・深夜の割増賃金、通勤手当、家族手当、精皆勤手当などは最低賃金との比較から除外されます。

基本給だけを見ると最低賃金を下回っているように見えても対象となる諸手当を含めれば上回る場合がある一方、「手取り額が最低賃金を超えているから大丈夫」と判断することもできません。

働く人が確認しておきたいポイント

最低賃金が改定された際は、まず自分が働いている事業場の都道府県を確認しましょう。住んでいる場所ではなく、原則として勤務している事業場に適用される最低賃金を確認します。

そのうえで、時給だけでなく発効日も確認します。特に令和8年度は、発効日が10月から12月まで分散しているため注意が必要です。

また、製造業など一部の業種には、地域別最低賃金より高い「特定(産業別)最低賃金」が定められている場合があります。該当する場合は、原則として高い方の最低賃金が適用されます。給与明細を確認して「最低賃金を下回っているのでは」と感じた場合は、勤務先の給与担当者などに確認し、それでも解決しない場合は都道府県労働局や労働基準監督署へ相談できます。

まとめ

令和8年度の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,177円となり、前年度から56円引き上げられました。東京都では1,280円、大阪府では1,231円、埼玉県では1,196円など、すべての都道府県で改定されています。

ただし、重要なのは金額だけではありません。

令和8年度は、10月1日に新しい最低賃金が発効する地域もあれば、11月、12月に発効する地域もあります。最低賃金がいつから適用されるかは給料日ではなく、各都道府県が定める発効日で判断します。

特に最低賃金に近い水準で働いている場合は、「自分の地域はいくらになったか」だけでなく、「何月何日から適用されるのか」まで確認しておきましょう。

e-JINZAI 資料イメージ オンライン研修・eラーニング

e-JINZAIで
社員スキルUP!

税理士.ch 編集部

税理士チャンネルでは、業界のプロフェッショナルによる連載から 最新の税制まで、税理士・会計士のためのお役立ち情報を多数掲載しています。

運営会社:株式会社ビズアップ総研
公式HP:https://www.bmc-net.jp/

「登録する」をクリックすると、認証用メールが送信されます。メール内のリンクにアクセスし、登録が正式に完了します。

登録無料

売上アップの秘訣や事務所経営に役立つ情報が満載
税理士.chの最新記事をメールでお知らせ