税務署での税務相談の方法・相談できることを解説
税金に関して、相談したいと考えた時は、様々な相談窓口があります。税務署でも税務相談を受け付けていますが、利用する際はいくつか注意すべきことがあります。
税務署で税務相談するには事前の予約が必要であること、相談前に下調べしておくべきこと、節税テクニックなどは教えてもらえない点です。
この記事では、税務署へ税務相談する方法と相談時のポイントについて紹介します。
税金の相談は誰にしたらいいのか

税金について誰かに相談したいと思うことがあると思います。
例えば、「不動産売買をしたけど譲渡所得がかかるらしい。では、いくらかかるのか知りたい」という場合、ネットで調べた情報だけではよく分からないし、不動産会社からも税金のことは税理士や税務署に聞いてくれと言われて、結局、誰に相談したらいいのか分からないということがあると思います。
このような場合どうしたらいいのでしょうか。
AIに相談する
最近は、相談事はなんでもAIに聞けばいいと考えている方も多いと思います。税金に関する相談もAIに質問するとかなり精度が高い回答が返ってくるようになっています。
ただ、その回答が正しいかどうかは、自分で判断しなければなりません。AIの回答を鵜呑みにするのではなく、その回答を手掛かりに国税庁のホームページなどで調べたり確認するという使い方をすべきです。
AIは、自分でネットで調べる際に補助してくれるものに過ぎないと考えるべきでしょう。
FPなどの税金に詳しい人に相談する
税金に詳しい人というと、税理士が真っ先に思いつくと思いますが、税理士以外でも詳しい人はいます。
代表的なのは、FP(ファイナンシャルプランナー)です。税金も含めたお金に関する相談に対応しているため、個人の方が、税理士に相談するほどではないけど、税金も含めた資金計画等について相談したいという場合は、最適な相談相手になります。
なお、個別の具体的な税額計算や、申告書の作成指導・相談は、税理士法に抵触するため、応じてもらえないので注意してください。
税理士に相談する
税金に関して正確な相談をしたい場合は、税理士に相談するのが確実です。税理士の場合は、税制度はもちろんですが、節税対策なども含めた相談にも乗ってくれますし、申告手続きを代理してもらうこともできます。
また、税理士会が「無料税務相談会」を開催していることもあります。
税務署へ税務相談する
税務署でも税務相談を受け付けています。税制度についてはもっとも正確な受け答えをしてくれます。申告の方法や計算の仕方についても細かく教えてもらえます。
ただ、税務署はあくまでも相談者が持ち込んだ資料に基づく判断や計算を行うだけであるという点に注意しましょう。つまり、節税のテクニックなどを教えてもらえるわけではないということです。
税務署への税務相談の方法
国税庁や税務署では、税務相談の窓口をいくつか設けていますが、大きく分けると次の3つの窓口があります。
- オンライン相談
- 電話相談
- 対面相談
オンライン相談は、国税庁HPのチャットボット「ふたば」によるものです。基本的には、質問内容に最も適した「タックスアンサー」のページが案内されるもので、相談というよりも、ネットで調べるための補助をしてくれる程度のものに過ぎません。
電話相談は、国税庁のサイトで案内されている「国税相談専用ダイヤル」に電話することで相談できるものです。国税局の職員等が直接相談に応じてくれます。税金の基本的な内容については、かなりのことが解消されるでしょう。具体的な税額を知りたいといった、細かい話については、面接相談を利用した方が確実です。
対面相談は、税務署の窓口で相談に応じてもらうものです。
税務署の窓口は、基本的に申告書の提出や納税手続きのためのもので、細かい税務相談に応じてもらう場所ではありません。
一般的な相談であれば、対応した職員が教えてくれることも多いですが、個別的、具体的な相談の場合は、面接相談の予約を取って相談に来るように案内されます。
税務署での税務相談(面接相談)の予約方法
税務署で税務相談(面接相談)を受けるためには事前に予約を取らなければならないのが一般的です。
予約方法は大きく二つあります。
- 電話で予約する
- 税務署で予約する
管轄税務署のホームページに電話番号や予約方法の案内があるので、その案内に従って予約しましょう。税務署によっては、窓口に赴いて、面接相談の予約を取ることも可能です。
税務署で税務相談(面接相談)する際のポイント

税務署で税務相談(面接相談)する場合に押さえておきたいポイントを紹介します。
まず、面接相談の予約はだいぶ先まで埋まっていることが多いため余裕をもって行いましょう。また、面接相談の際は、事前に調べて、必要な資料を用意しておくことが大切です。
具体的に解説します。
1月から3月にかけての確定申告の時期は避ける
面接相談はいつでも予約することができます。しかし、税務署が混雑しているときは、面接相談の予約が取れないこともあります。
特に、1月から3月にかけての確定申告の時期は、税務署も確定申告の対応や相談に追われるため、確定申告以外の税務相談は受け付けてもらえないことも多いです。
面接相談の予約は余裕をもって行う
面接相談の予約を取ろうとしても、空いている日が一カ月以上先というケースも珍しくありません。申告の時期が迫ってから、面接相談をしようとしても、申告期日までに間に合わないこともあります。
そのため、税務署の面接相談を利用するならば、申告期日よりもだいぶ前に余裕をもって行っておくことが大切です。
基本的なことは自分で調べて質問内容をまとめておく
面接時間は限られているため、何でもかんでも質問しようとすると時間が足りなくなります。事前にご自身で国税庁の「タックスアンサー」のページなどで税制度の基本的な内容を把握しておきましょう。
その上で、ホームページで調べても、よく分からない点について、質問事項としてまとめておくと、面接相談ではより具体的な回答を得られるはずです。
必要な資料はすべてそろえる
税務署の面接相談では、「税金がかかるのか」、「特例は使えるのか」といった相談にも応じてもらうことができます。
そのためには、税務署の職員が判断するための資料を用意しなければなりません。予約を取る際に、相談時に必要な資料を案内されることがあるので、指示された資料は必ず用意しましょう。
また、ホームページで調べて必要な資料を集めておきましょう。資料が多岐に渡る場合は、相談までにその資料をご自身で読み解いて、データをまとめたものを用意しておくと、スムーズに相談が進みます。
節税方法は自分で調べる
税金には様々な特例や軽減措置が設けられていて、原則的には課税されるものの特例を利用すれば、税金を納める必要がなかったり、納税額を少なくできる場合があります。
税務署でも、特例や軽減措置について質問することもできます。ただ、あなたが質問していないのに、税務署の担当者の方から、「あなたの事例なら特例や軽減措置がありますよ」と教えてくれることはありません。
税務署の担当者はあくまでもあなたが質問したことに対して回答するだけで、質問内容を超えた節税テクニックは教えてくれません。そのため、節税方法については、自分で、国税庁の「タックスアンサー」のページなどを読んで調べておく必要があります。
一般的に、特例や軽減措置を受けるためにはいくつかの要件を満たす必要があり、その要件を満たしていることを証明する資料が必要です。税務署の面接相談では、その資料を用意したうえで、「これだけそろっていれば特例や軽減措置を受けられますよね」という形で相談するのがベストです。
こうした相談であれば、税務署の担当者も資料が足りているか確認できますし、特例や軽減措置を受けられるかどうかも明確な回答をしてくれます。
税務署の税務相談(面接相談)で、できること・できないこと
税務署の税務相談(面接相談)では、対応してくれることと、対応してくれないことがあるということを理解しておきましょう。
税務署の税務相談でできることは次のようなことです。
- 申告書や届出書の書き方・提出指導
- 税金の基本的な計算手順や制度、特例の要件確認
- 納付手続きや納税の猶予に関する相談
申告や納付手続きについては税務署の税務相談でほぼ解決することができます。また、具体的な税金の計算についても、相談者が持ち込んだ資料の範囲であれば、正確に行ってもらえることが多いです。
一方、税務署の税務相談でできないことは次のようなことです。
- 個別の事情に応じた節税スキーム等の提案
- 申告書や届出書の作成代行
- 税務調査対策の相談
- 他人の税金に関する相談
すでに紹介したとおり、節税テクニックについては、税務署の職員が具体的にアドバイスしてくれるわけではありません。
また、申告書や届出書の書き方のアドバイスはしてくれますが、税務署の職員に丸投げして代わりに書いてもらうことはできないので注意してください。
さらに、税務調査対策や他の人の税金についての相談も受け付けていないのは言うまでもありません。
まとめ
税務署の税務相談では、申告や納付手続きについて、丁寧に教えてもらえますし、税金の金額についても資料がそろっていれば具体的に計算してもらえます。
一方で、個別的な節税方法については、教えてくれないため、自分で調べるか、税理士などの専門家に相談するしかありません。
ご自身の相談したい内容に合わせて、税務署と税理士、その他の相談方法を使い分けるようにしましょう。
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