20億円の投資で35億円の資産を築く!
投資家兼不動産オーナー烏山税理士が明かす 究極の節税術と投資戦略 Vol.2

税理士法人 鳥山会計 代表社員税理士/鳥山公認会計士事務所 代表 税理士・公認会計士 鳥山 昌悟

税理士法人 鳥山会計 代表社員税理士/鳥山公認会計士事務所 代表 税理士・公認会計士 鳥山 昌悟

所有不動産10棟、計20億円の投資を行う烏山先生は、「成功も失敗も自分で経験しているからこそクライアントに提案できる」の信念のもと、チャレンジングな取り組みを続けている税理士。 節税だけでなく、最終的にお金を残すための投資戦略が重要であるとして不動産投資を行いながら、保険を活用したリスクヘッジも抜かりなく行っている。 今回は、資産に余裕がある税理士に伝えたい投資戦略や節税術について具体的なノウハウや経験談を聞いた。

自分自身の経験から語れる
おすすめの不動産投資と保険

現在、どれくらいの不動産を所有されているのでしょうか。

個人でマンションを1棟持っています。文京区にある800平米15戸の不動産で、2019年に購入した時の金額は6億円でした。あとは私が代表をしている法人が7つあり、そちらで計10棟ほどの不動産を所有しています。合計の投資額は20億円で、今売却すれば35億円くらいにはなると思いますが、売る予定はありません。手放してしまうと二度と手に入らないものだと思うので、基本的には持っておこうと考えています。ただ、建替え時期や資産状況・効率が悪くなるようであれば売る可能性もありますね。

今、新たに購入を考えている不動産はありますか。

今は投資時期ではないと考えています。もう少し経てばマンション価格は落ち着くでしょうし、5年経てば団塊世代の高齢化で相続が発生するなど、供給が増えることで多少下がると考えて、今は静観しています。

やはり不動産は、今の時期は積極的に動かない方がいいのですね。資産に余裕のある税理士の先生方におすすめの投資としては他に何がありますか。

現時点(2024年7月時点)では日経平均株価は上がっていますが、今後の動きを読むのはなかなか難しいところなので、不動産は今は難しいでしょうね。また、株を持っておくのはひとつの手ですが、投資環境で言うと短期的な売買目的の投資は危険だと思っています。ただ、資産に余裕のある方にとっては、今はチャンスではありますね。理想的なのは、債券を保有し安定した配当や利息で運用することかなと思います。上場している場合、株主は別ですが税金が20%で済みますから。

投資商品として、日本やアメリカ、全世界など色々ありますが、鳥山先生のおすすめはありますか。

昨年、変額個人年金に入りました。投資信託に似た商品で、主にアメリカを中心に世界株に投資しています。最初に数百万円を入れ、さらに毎月10万円運用しています。
やはり節税だけでなく投資によって資産を増やすべきだと感じていた矢先に、保険会社の営業の方から、「自分の家族全員にすすめた結果、10%上がった」という話を聞いたのが決め手になりました。現状、堅調に維持できているので、以前はほぼ不動産に投資していましたが、ポートフォリオを見直したいなと考え、金融商品に少しずつ切り替えているところです。

現在のポートフォリオは具体的にどういう感じですか。

不動産8割です。保険と株も持っていますが、株は配当目的で投資額は約500万円程度です。NISAも少し利用していますが、大きな額ではありません。あとは死亡保険。保険料は月に数十万円支払っています。40歳で払い終わるようにしているので、今がきつい時だと踏ん張っています。
保険に関しては、私は、少なくとも絶対必要な分はやるべきだと考えています。何かあってからでは遅いですから。あとは考え方次第ですね。まず自分のための保険か家族のための保険か。私は両方やっていて遺族には1億円以上残せるようにしています。リスクに備えた保険プラス、保障の保険と投資の保険、2つあった方がいいと思います。
私も保険を扱っているのですが、「先生ならどれ入るの?」とよく聞かれます。ちなみに私がすすめる保険には私自身全て入っていますよ。


それはとても説得力がありますね。
ちなみに、先ほどポートフォリオを変えたいというお話がありましたが、どのように変える予定ですか。

これからはポートフォリオを不動産と金融商品、保険も合わせた金融資産を半々にしたいです。やはり不動産だけだと流動性がないので。現在は投資の観点からも保険を見直し、NISAなどを今以上に活用して長期的な分散投資をしています。株価の変動に左右されず、安定した運用が目標です。今後は投資と保険のバランスを取りながら、より良いポートフォリオを目指していきたいです。
投資戦略としては、不動産一辺倒は変えていくとしても、やはり今の不動産は維持しつつ少し落ち着いてから大阪・福岡・札幌などの新規物件も欲しいと考えています。所有している不動産が都内ばかりなので、東京でもし大地震があったとしても、地方に持っておけばリスク分散できる、という考え方ですね。

成功も失敗もすべて未来につながる貴重な経験

先生の今までの投資経験における失敗談や得た教訓があれば教えてください。

テキサス州に不動産を1つ持っているのですが、管理が大変で失敗したなと、今では思っています。管理会社に日本人スタッフがおらず、英語でのやりとりしかできないのですが、私も英語が得意ではないため翻訳の手間が煩わしいことや、修繕のための送金など、とにかく面倒だったんです。やってみて初めてわかったことなので、良い教訓になりました。「ハワイに不動産が欲しいんだよね」とおっしゃるクライアントがいたら「いいと思いますが、かなり面倒くさいですよ」と伝えられるのは、経験しているからこそだと思いますね。

保険の話と重なりますが、実体験があるということは
サービスをすすめる際に、大きな強みになりますよね。
投資における成功例としてはどのようなお話をされているのですか。

先ほどの文京区の不動産は価値が上がる前に購入することができたので、成功といってよいと思います。価値が上がるという予測はなかったのですが、顧問先の不動産会社の方からお話をいただいて決めました。6億円という額はやはり少し躊躇はしましたが、あまり悩みませんでした。買い時を逃さないことが大切だし、何事も縁ですからね。文京エリアで土地があるなら失敗はしないだろうし、最悪売ればいいやと。今は値上がりしているので、十分プラスになります。そういう意味では成功ですし、大きな投資を実践することで、投資に対する理解がさらに深まったことも良かったです。成功も失敗も経験しているからこそ、「烏山先生は実践しているから」という理由で相談してくれるお客様は多いですね。

二代目は「新たな創業者」
自分の強みにできる経験はどんどん挑戦すべき

税理士として差別化できるポイントはなんでしょうか。

率直に言うと、記帳代行や確定申告の業務は税理士であれば誰でもできるのです。実際、税理士ではなくても自分でやっている方はいますから。ですから、そういった代行作業だけでなく、税理士ならではの知見を生かして顧客に利益をもたらす提案ができると、それは大きなアドバンテージになります。
そういったコンサルティングの中でも、特に相続や事業承継を強みにできると、大きな差別化になると思います。対策を提案することで、周辺業務でも収益を上げることができますから。例えば、お父様が亡くなって相続申告を行った後、次はお母様の対策を提案し、お母様が保険に入っていなければ非課税枠を活用した保険をすすめたり、資産が多ければ贈与の提案をしたりして申告をサポートします。さらに、不動産投資の提案や紹介などで手数料を得ることもできます。



相続や事業承継をきっかけに、多角的な提案ができるようになるのですね。

そうですね。単に収益のためではなく、お客様にとって、やらないよりもメリットが大きくなるような提案であることは絶対条件です。お客様のことを考えた提案をすることで、弊所にとって良い結果をもたらしながら、他事務所と差別化することができます。
それを可能とする多面的な提案を行うためには、何事も実際にやらないとわからないなと思っています。企業型DCも社内で取り組んでみてはじめてわかったことが多数あります。
また、昨年は青年会議所に入り、今年は委員長を担当、来年副理事長を任されることになりました。業務は多くなり大変ですが、人脈がつながることや得られるものがあるため、失敗はないと考えています。何事も実際に取り組んでみて、そこで得た知見を顧問先に還元できる税理士が、良い税理士なんだと私は考えています。

鳥山先生から、若手の税理士先生たちに伝えたいメッセージはありますか。

特に私と同じ二代目税理士に伝えたいのは、一度は外で経験を積んだ方がいいということです。「外で経験を積む」とは具体的に言うと、少なくとも3年程度大きな事務所に入って働くことですね。なぜかというと、大きな案件や多様な案件を経験できるだけでなく、大手事務所の経営を間近で見られるからです。大手の運営体制や内部会議の仕方・使用しているツールやソフトウェアなどを知ることは貴重な経験になります。
もちろん、事務所を転々とする必要はないと思いますが、幅広い経験は必ず力になります。できれば、大きな法人の資産税や上場企業の決算・相続申告・事業承継・相続対策などは経験しておいた方がいいですね。コンサルティングや大企業特有の複雑な案件は経験しないと対応できません。これらは知識だけでは無理で、実践が必要です。そして、こういった経験が先ほどの差別化できる強みにつながっていくのです。
私自身、会計士からのスタートだったので、税理士試験をすべて受けた方からすれば「楽している」と思われることもありますが、資産税の分野は外部の専門事務所でしっかり修行してきました。ぜひ挑戦すべきだと思います。

外で経験を積むことで、自分が引き継ぐ事務所を客観的に見ることもできますよね。
ほかに、二代目税理士の先生がやったほうがいいことは、他に何かありますか。

二代目税理士の中には人付き合いをしないタイプもいらっしゃいますが、他の税理士とも積極的に関わるべきだと思います。地域活動やイベントなどに参加し、顔を広げることが大切ですね。二代目税理士は既にお客様がいるため、人脈づくりの必要性を感じないこともあるかもしれませんが、初代が成功したのは積極的に顔を出して活動していたからです。だからこそ先代と同じように行動し、自分自身を「新たな創業者」という意識で取り組むべきだと考えています。そのまま継いで現状維持に努めるだけではなく、修行して行動し、事務所をより成長させるという精神が必要だと思います。

貴重なお話をありがとうございました。

プロフィール
税理士法人 鳥山会計 代表社員税理士/鳥山公認会計士事務所 代表 税理士・公認会計士 鳥山 昌悟

1989年(平成元年) 埼玉県生まれ。大学在学中、3年次に公認会計士試験に合格。卒業後、監査法人勤務を経て、国内大手税理士法人の山田&パートナーズに入所、相続税申告、事業承継及び相続対策、M&Aコンサルティング、上場企業を含む中~大規模法人の決算申告業務等に従事する傍ら、証券会社・金融機関等の勉強会・セミナー講師等も務める。平成29年に税理士法人 鳥山会計に入所し、不動産オーナーを含む法人・個人の申告業務、地主の相続税申告・対策等に従事。不動産会社・ハウスメーカー等の勉強会・相談会・セミナー講師等も務める。 令和1年5月に税理士法人 鳥山会計の代表社員に就任。自ら不動産投資を営み、投資額20億、家賃1億2,000万のメガオーナーであり、その経験をクライアントの投資及び節税に活かせるよう、日々研鑽している。

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