マイナ保険証の利用実績が低い医療機関へ、厚生局が個別の働きかけを実施か

厚生労働省は令和6年8月30日に開催した社会保障審議会医療保険部会で、マイナ保険証の更なる利用促進の取組として、マイナ保険証の利用実績が著しく低い医療機関・薬局に対して、地方厚生局が個別に事情を確認する等の働きかけを実施してはどうかと提示した。

厚生労働省は、マイナ保険証の利用実績が著しく低い医療機関・薬局の中には、患者がマイナ保険証を使う機会を奪っている可能性があり、療養担当規則違反となるおそれもあるとの見解を示している。

令和6年7月のオンライン資格確認の利用状況では、オンライン資格確認利用件数2億497万件のうち、マイナ保険証利用件数は2,280万件と、利用率にして11.13%にとどまっている。都道府県別に利用率をみると、7月利用実績では、最も高いのが富山県で18.00%、最も低いのは沖縄県で4.75%となっている。


【参考】
第181回社会保障審議会医療保険部会資料

新矢 健治

新矢税理士・行政書士事務所 税理士・行政書士
日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント。
医療法人の設立、運営、承継から認定医療法人を活用した持分なし医療法人への移行まで、 多岐にわたるクライアントの税務相談に尽力。厚生労働省医政局医療施設経営安定化推進事業の 研究班担当スタッフを務めた実績を持つ、医療分野のエキスパート。 著書に『医療法人の設立と運営の実務のポイント』(税研情報センター・共著)、 『医療・介護・福祉の消費税』(税務研究会・共著)などがある。

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