新規顧客をつかむためにブログやメディアサイトには何を書くべきか

株式会社ウェブタイガー 代表取締役
一般社団法人ウェブ解析士協会 SNSマネージャー養成講座 創設者
生成AI・ソーシャルメディア コンサルタント
田村 憲孝

私は2010年よりSNSの支援をしており、その有用性をフル活用できるよう企業様や各種団体様を支援しています。一方で必ずお客様には「情報の発信をSNSに頼り過ぎると危険です。」と伝えています。SNS活用を推進する立場として矛盾しているように思われるかもしれませんが、その理由は以下のとおりです。

SNSは突然予告なく仕様が変更されることがあります。アルゴリズムが変更となり、もともと影響力があったアカウントからの情報がまったく他のユーザーに届かなくなったり、広告を利用しなければ情報が拡散されなくなったりしたことが、これまでも実際にありました。

もちろん、SNSは使わない方がいいというお話ではありません。通常時は自社の情報を多くのユーザーや見込み顧客に伝えるための優れたツールであることは間違いありません。しかし情報発信のすべてをSNSに依存していると、仕様やアルゴリズムの変更によって事業に大きな影響を及ぼすこともあるのです。

その対策として、自社でコントロールできるメディアサイトやブログを情報発信の中心に置き、そこで発信している情報をSNSで拡散するという体制を整えておいてほしいのです。

では、ブログやメディアサイトではどのような内容のコンテンツを発信すれば良いのでしょうか。今回は「新規顧客を獲得する」という観点で見てみましょう。

まず、貴事務所に依頼のあった最近の新規顧客のデータを確認してみてください。この方たちはなぜ貴事務所に依頼してきたのでしょうか。いろいろあると思います。例えば以下のような動機があるのではないでしょうか。

  • 不動産の税制に詳しい先生に依頼したい
  • 電話ではなくメールやチャットが主体で連絡できる先生に依頼したい
  • できるだけ事務所が近くて相談しやすい先生に依頼したい
  • 法人の節税について詳しい先生に相談したい
  • 税務だけではなく、保険や融資など関連する情報も相談したい

これ以外にも現場ではさまざまな依頼の動機があるはずです。私が書いたのはあくまでも一般論ですので、貴事務所に特化した傾向を探ってみてください。

例えば、「節税について詳しく知りたい」方が多い傾向にあったとしましょう。次に考えてほしいのは「この人たちはどうやって節税について調べるのだろう」という点です。専門家ではない法人の担当者が、求めている情報をインターネット内でどのように探しているのかを洗い出します。

「『法人 節税』でしょう?」というお声が聞こえてきそうですが、もう一歩踏み込んでみましょう。

以下に例をいくつか挙げてみます。

  • 法人 節税 保険
  • 法人 節税 グッズ
  • 法人 資産 節税
  • 節税 種類 法人
  • 節税 保険 法人
  • 法人 車 節税
  • 法人 福利厚生 節税
  • 節税 スキーム 法人
  • 法人 投資 節税
  • 節税 費用 法人
  • 法人 節税 計画
  • 法人 節税 購入
  • 節税 経費 承認
  • 法人 設備投資 節税
  • 法人 節税 書籍
  • 法人 税金 控除
  • 節税 保険料 法人

ひととおり出したら、次にこれらのキーワードを含んだ記事タイトルを考えます。

  • 法人の福利厚生を最適化して節税効果を最大化する方法
  • 節税を成功させるための法人向け設備投資ガイド
  • 法人の資産管理で節税する方法
  • 法人の節税に効くアイテムを徹底紹介
  • 法人向け節税の新常識とおすすめ対策
  • 節税できる法人保険の選び方ガイド
  • 法人節税を成功させるための事前準備と計画
  • 法人向け節税に役立つグッズや商品の紹介
  • 節税効果が高い法人保険とその選び方
  • 法人がすぐに実践できる節税テクニック集
  • 節税のための法人保険商品完全ガイド
  • 法人が活用できる節税のアイデアまとめ
  • 節税を考える法人が知っておくべき基本知識

これらのタイトルから、自身が執筆できるものを選び、公開していきましょう。公開した記事はまずSNSに転載します。タイトルとSNSの投稿文にインパクトがあればSNSから一定数のアクセスがあるはずです。しかし重要なのはその後。一度公開した記事はそのあともGoogleなどの検索エンジンからアクセスがくるようになります。

例えば「法人 資産 節税」で検索したユーザーが「法人の資産管理で節税する方法」という記事を発見しアクセスする。そこに信頼できる理解しやすい情報を掲載し、最後に問い合わせ先を掲載しておく。この形式で記事を量産しておくと、大量にあるメディアサイトに検索からアクセスしてきたユーザーが問い合わせてくるという、自動販売機的な営業ができるようになります。

私はみなさんとまったく異なる業種ではありますが、同様の考え方で情報を継続的に発信しています。文末に問い合わせ先を記載しておくだけで、定期的に新しいお客様からのお問い合わせをいただける仕組みになっています。

サンプル 文末にお問い合わせへのリンクを掲載

ちなみにですが、今回ご紹介した作業は生成AIを利用すると、キーワードの抽出からタイトル候補の考案まで、数分で作業が完了します。実際に私がChatGPTで行った行程を置いておきますので、ご興味がある方はぜひご覧ください。

https://chatgpt.com/share/1373c3c8-b58f-4a13-be17-7fa41d56e296

※各種法律に抵触するような内容やご自身の専門とは離れているものも出力される場合があります。最終的な内容は適宜調整しながら利用する必要があります。

記事の数が多ければ多いほど、流入してくるユーザーも比例して増加します。コツコツと記事を増やして新規顧客の獲得に役立ててください。

田村 憲孝

株式会社ウェブタイガー 代表取締役
一般社団法人ウェブ解析士協会 SNSマネージャー養成講座 創設者
生成AI・ソーシャルメディア コンサルタント

不動産会社で営業職・営業管理職としての経験を積んだ後、2010年に独立し、現職に至る。 企業や自治体のSNS運用を、研修・講演・運用代行・広告運用を通じて支援。2023年からは、 ChatGPTなどの生成AIを活用したSNS運用支援を開始。 さらに、SNS以外の領域でも業務効率化を目的とした企業や各種団体への生成AI活用支援・研修を 提供している。

著書
『小さな会社・お店が知っておきたい SNSの上手な運用ルールとクレーム対応』同文舘出版
『世界一わかりやすい ChatGPTマスター養成講座』つた書房
『Instagramショップ 制作・運用の教科書』つた書房
『Facebook&Instagram&Twitter広告 成功のための実践テクニック』ソシムなど

ChatGPTをビジネスの現場で有効活用するための、基本的な操作方法からさまざまな 文書の作成手順までを、ビズアップ総研のeランニングサービス「e-JINZAI」の 「ChatGPTマスター講座」にてお伝えしています。

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