【速報】令和8年度予算が成立。これまでの流れと予算の内訳を整理
2026年度(令和8年度)の当初予算は今月7日、異例の経過をたどりながらも成立しました。一般会計総額は122兆3,092億円と過去最大を更新し、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」の色が濃く反映された内容となっています。
本記事では、予算成立の舞台裏とその具体的な内訳、そして今回の予算が持つ財政的な意味合いについて詳しく解説します。
目次
そもそも予算とは?「暫定・補正」との違いを整理
国の「予算」とは、1年度(4月1日から翌年3月31日まで)における国の収入(歳入)と支出(歳出)の計画のことです。政府が作成し、国会の審議を経て成立することで初めて、税金などを使った具体的な施策が実行可能になります。
今回のように審議が難航したり、状況が変化したりした場合には、通常の「当初予算」とは異なる形の予算が編成されることがあります。それぞれの役割の違いは以下の通りです。
| 予算の種類 | 役割と特徴 | 今回のケースでの位置付け |
| 当初予算 | 年度開始前に成立させる、その年のメインとなる予算計画です。 | 122.3兆円の「過去最大予算」がこれに該当します。 |
| 暫定予算 | 当初予算が年度開始(4月1日)までに成立しない場合、成立までの「つなぎ」として組まれる短期間の予算です。 | 参院の審議が4月にずれ込んだため編成されましたが、当初予算の成立をもって役目を終えました。 |
| 補正予算 | 当初予算の成立後に、災害対応や経済情勢の変化など、急な事態に対応するため追加・変更される予算です。 | 2026年度予算は、先行して成立した「2025年度補正予算」と一体で経済を下支えする設計となっています。 |
異例の「4月成立」となった経緯
2026年度当初予算は、2026年4月7日の参議院本会議で、自民・維新の与党に加え、日本保守党などの賛成多数により可決・成立しました。
通常、当初予算は年度内の3月中に成立するのが通例ですが、今回は2015年以来11年ぶりに4月へとずれ込みました。これには主に2つの背景があります。
- 衆院解散による審議遅延:衆議院解散の影響で審議入りが例年より1ヶ月遅れたこと。
- 参議院での少数与党:参議院において与党が過半数に届かない中、野党側が充実した審議を求めたこと。
特に参議院予算委員会では、賛否が同数となり、委員長決裁で可決されるという46年ぶりの珍事も発生しました。最終的には、政策協議を条件とした日本保守党や無所属議員の協力を得ることで成立に至りました。
2026年度予算の主な内訳(歳出)
過去最大となった122.3兆円の歳出は、主に以下の5つの項目が大きな柱となっています。
| 費目 | 予算額 | 主な内容・特徴 |
| 社会保障費 | 約39兆円 | 医療、年金に加え、介護・福祉現場の賃上げ措置を強化。 |
| 国債費 | 31.3兆円 | 国債の返済や利払いに充てる費用。金利上昇に伴い過去最大。 |
| 防衛関係費 | 9.0兆円 | ドローン整備や自衛官の処遇改善など、沿岸防衛を強化。 |
| 公共事業関係費 | 6.1兆円 | 老朽化したインフラ対策や、道路・上下水道の整備。 |
| 文教・科学振興費 | 6.0兆円 | 高校授業料の実質無償化、小学校給食費の支援など。 |
今回の予算では、物価高騰や経済情勢を反映しつつ、子育て支援やインフラ老朽化対策など、国民生活に直結する分野へ重点的に配分されているのが特徴です。
「積極財政」と「財政規律」の両立
高市政権の初予算となった今回は、支出を増やす一方で、財政の健全化を示す指標にも改善が見られました。
プライマリーバランス(PB)の黒字化
行政サービスを税収等で賄えているかを示す「プライマリーバランス」が、当初予算ベースで28年ぶりに黒字化を達成しました。これは、経済成長に伴う税収増などが寄与した結果と言えます。
新規国債発行額の抑制
国の借金である新規国債の発行額は、2年連続で30兆円を下回りました。これにより「公債依存度」は低下傾向にあり、マーケットからの信認確保と財政持続性の両立を目指す姿勢が示されています。
まとめ:強靭な経済の実現へ
2026年度予算は、前年度の補正予算と「切れ目なく」連携することで、強い経済を維持することを目的としています。
参議院での審議難航により暫定予算を編成する事態となりましたが、本予算の成立により、高校授業料の無償化や給食費支援、防衛体制の強化といった重要施策が本格的に動き出します。利払い費(国債費)の増大という課題は残るものの、28年ぶりのPB黒字化達成という大きな節目を迎え、日本の財政運営は新たな局面に入ったと言えるでしょう。
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