マインドフルネスとは<仕事力を向上させるヘルスケアの極意 Vol.2>
株式会社ラフール 社長室 CHCO
大木 都
2021/7/17
仕事効率が上がると注目される、マインドフルネスとは
■現代社会だからこそ、マインドフルネスが注目されている。
通信技術の向上により情報が届き続ける現代において、常に情報を処理し続ける脳に休息が必要になっています。この脳の休息のために注目をされているのが「マイ ンドフルネス」という手法。
世界的なパンデミックにより現在も続いている巣ごもり生活では、マインドフルネスのWEBレッスンも人気で、朝からオンラインで取り組む方が増えています。
マインドフルネスは1970年代にマサチューセッツ大学のジョン・カバットジン医学博士によって広められ、現在までに多くの大学や病院での研究により、医学的にも
有効性が確立されてきました。
日本では「マインドフルネス=瞑想」というイメージから宗教的・スピリチュアルな印象を受ける方もいらっしゃいますが、マインドフルネスは「宗教観を取り除い た手法」として確立されており、研究結果では高血圧や糖尿病をはじめ、不安障害、うつ、睡眠障害などにも効果があることが医学的にも証明されています。
著名な外資企業で「社員の健康によく、仕事効率が上がる」と、取り入れられたことがきっかけで、現在では健康経営が推奨される日本でも従業員向けのセルフケア 研修として取り入れられています。
このように体験者が増えることによって、日本でもどこでもスグに出来るセルフケアとして、特に仕事量の多いデスクワーカーや経営層に人気のセルフケアとなって きました。
■現代人の脳にマインドフルネスが必要な理由って?
人間の脳は常に考え事をしています。
休憩時間にカップを手にとってボーッとしているようでも、脳では「あれはドウしよう」と考え、歯磨きやトイレですら、同時に別のことを考えていたりします。
さらに、1つの動作をする際にも無意識ですごく多くの判断や処理をしています。例えば常に届くSNSやメール。通知の瞬間に「誰から?」「開く?」「返信?あとに 回す?」「あ、今やっていた作業を先にしよう」なんて、瞬時に脳は判断をします。
こんな風に常にとりとめのない考えごとをしている時間は実に1日の2/3以上。医学的にはそれを“デフォルトモードネットワーク”と呼びます。
しかも、1日のうちの脳全体の全エネルギーの70~80%を費やしていると実証されています。
■基本的なマインドフルネス
椅子に座った状態で、仕事の合間にもできます。
まず、背もたれから背を外し、背筋を伸ばして姿勢を整え、肩の力をゆっくりと抜きましょう。
この際、膝の上に手を上向きに置くことで、胸が開き、深く呼吸がしやすくなります。
あとはタイマーをセットして開始します。ゆっくりとご自身のペースで呼吸に意識を向けて過ごしてみましょう。理想は5〜20分程、朝が特にオススメです。
でも、初めのうちは5分がとても長く感じます。
すぐにいろんなコトを常に考え続けていることに気づきます。それを忘れるためにもご自身の呼吸に意識を向けて、タイマーが鳴るまでは頭が出来る限り考えごとを しないように呼吸に意識を向けるようにします。
呼吸に意識を向けるのが苦手だと感じたなら、数をゆっくりと数えて数字を頭にイメージするなど、数だけに集中をする方法もあります。比較してお試しください。
初めは3分ぐらいから日々少しずつ増やして20分を目指していくのがオススメです。
脳の休息が上手にできるようになると、隙間時間に切り替えてリラックスできるようになります。結果的に余裕ができて、集中力が上がっていきます。ちょっとした トラブルに慌てにくくなって、冷静に対処できていることを感じている方も多いです。ぜひお試しください。
次回はマインドフルネスを瞑想以外でも、簡単に日常生活へ取り入れる方法についてより具体的にご紹介したいと思います。
今月もみなさまが日々を快活に過ごせますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。