フリマアプリの売上は確定申告が必要?ケースごとに解説

フリマアプリの売上は確定申告が必要?ケースごとに解説

「フリマアプリで商品が売れたけど、自分は申告が必要なのか」
「売上に対して、経費は計上できるのだろうか」

フリマアプリでのせどりや転売を副業にする方が増えています。利益が出たときに避けて通れないのが確定申告です。手続きに迷い、税理士へ相談される方も少なくありません。

本記事では、確定申告が必要な場合と、手続きをスムーズに進めるポイントを分かりやすく解説します。

目次

フリマアプリとは?

フリマアプリは自分の持ち物をネット上のフリーマーケットに出品して売ることができるサービスです。

誰でも比較的簡単に物をお金に変えられることから、最近では、フリマアプリでのせどりや転売を副業としている人も増えています。

フリマアプリの売上に確定申告が必要なケースとは?

フリマアプリの売上について確定申告が必要になるのは次の2つのケースです。

  • 営利目的で継続的にせどりや転売を行っている場合
  • 貴金属や美術品などの出品による売却益が特別控除額を超える場合

一つ一つ確認しましょう。

営利目的で継続的にせどりや転売を行っている場合

不要品の処分ではなく、営利目的で継続的にせどりや転売を行っている場合です。つまり、フリマアプリで売れそうなものを大量に仕入れて、転売して利益を得ている場合です。

こうしたせどりや転売を本業として行っている場合は、所得の合計が基礎控除額を超える場合に確定申告が必要になります。なお、基礎控除額は48万円が一般的でしたが、令和7年分からは所得に応じて大きく変わるので、よく確認しましょう。

一方、給与所得者等が副業として行っている場合は、給与所得以外の所得(雑所得や事業所得)の合計が20万円を超える場合に確定申告が必要になります。

参照:基礎控除 | 国税庁
参照:給与所得者で確定申告が必要な人 | 国税庁

貴金属や美術品などの出品による売却益が特別控除額を超える場合

フリマアプリで売却したものが生活に必要なものではなく、貴金属や美術品などの「ぜいたく品」等の場合です。

こうした貴金属や美術品などを売却して、特別控除額(最高50万円)を超える譲渡益が出た場合は、譲渡所得として課税対象となるため、確定申告が必要になります。

参照:譲渡所得(土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき) | 国税庁

フリマアプリの売上に確定申告が不要なケースとは?

フリマアプリの売上について確定申告が必要ないのは、次の3つのケースです。

  • 不用品を売却した場合
  • 給与所得者でフリマアプリによる所得が年20万円以下の場合
  • 損失が出ている場合

一つ一つ確認しましょう。

不用品を売却した場合

一般的には日常生活において必要になるものを不用品として処分するためにフリマアプリに出品している場合です。

例えば、「家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産」をフリマアプリで売却した場合は、譲渡所得の対象になりません。

ただ、例外があります。

「貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるもの」を売却する場合は、譲渡所得の対象になるため注意が必要です。さらに、生活に通常必要な動産でも、営利目的で継続的にフリマアプリに出品している場合も確定申告が必要です。

参照:譲渡所得の対象となる資産と課税方法 | 国税庁

給与所得者でフリマアプリによる所得が年20万円以下の場合

既に紹介した通り、給与所得者の場合は、フリマアプリによる所得が年20万円以下であれば、確定申告をする必要はありません。

なお、「20万円」という金額は、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額のことです。

例えば、フリマアプリのせどりや転売の所得が20万円以下でも、他のネットオークションでの所得も合わせて20万円を超える場合は、確定申告が必要になることを確認しておきましょう。

また、20万円以下であっても住民税の申告は必要です。住民税の申告を別途行うことも可能ですが、確定申告を行っておけば、別途住民税の申告をする必要がありません。

損失が出ている場合

フリマアプリでせどりや転売を行っている場合でも、仕入れ額よりも売上額が低く、損失が出ている場合は、確定申告は必要ありません。

ただ、青色申告を行っている場合は、純損失の繰越しと繰戻しができるため、確定申告するメリットがあります。

フリマアプリの売上を確定申告する際のポイント

フリマアプリの売上を確定申告する際は、所得の区分と計算を間違えないようにすることがポイントです。

事業所得または雑所得の場合

営利目的で継続的にせどりや転売を行っている場合は、事業所得または雑所得として確定申告します。

この場合の所得の計算方法は次のとおりです。

売上金額 – (商品の仕入れ代金 + 送料 + 販売手数料などの経費) = 所得金額

フリマアプリでの売上=所得ではありません。確定申告をしたことがない方だと、このような勘違いをしてしまうケースもありますから、注意が必要です。

事業所得と雑所得の違いも確認しましょう。一般的には、個人事業主として本業で行っている場合は、事業所得。給与所得者が副業として行っている場合は雑所得になります。

なお、雑所得の損失は、他の所得の金額と損益通算ができないことに注意しましょう。

譲渡所得の場合

貴金属や美術品などの出品により譲渡益が出ている場合は、譲渡所得として確定申告します。

この場合の所得の計算方法は次のとおりです。

(売却金額 – 取得費 – 譲渡費用) – 50万円(特別控除) = 課税対象となる譲渡所得

フリマアプリの売上に関して経費にできるものとは?

フリマアプリの売上を確定申告する際は、経費をしっかりと計算することが大切です。

経費にできるのに忘れていると、余計な税金がかかってしまいます。

フリマアプリでせどりや転売をしている場合に経費にできるのは次のような費用です

  • せどりや転売目的で購入した商品の代金
  • 商品の発送にかかる費用(らくらくフリマアプリ便など)
  • 商品の梱包材(封筒や段ボール、緩衝材など)
  • フリマアプリに支払う手数料
  • 代金決済の手数料
  • 買い付けや仕入にかかった交通費
  • インターネットの通信費
  • フリマアプリ用のパソコンやスマホなど

なお、プライベートでも使うスマホを利用している場合などは、事業に使った割合に応じて按分しなければなりません。

参照:必要経費の知識 | 国税庁

フリマアプリでかかった経費の証拠を保存する

フリマアプリの売上の確定申告では、経費の計算が重要ですが、同時に、経費の証拠を保管することも大切です。上記で紹介した経費は、証拠(記録)がなければ計上することができません。

そのため、次のような物をしっかりと保管し、整理しておくことが大切です。

  • 領収書やレシート
  • 銀行やクレジットカードの利用明細
  • フリマアプリの取引画面の履歴

事業所得の場合は青色申告を選択する

フリマアプリでのせどりや転売が継続的なもので、事業を拡大できる見込みであれば、青色申告を選択するのがベストです。

青色申告を選択することによるメリットは、次のとおりです。

  • 青色申告特別控除
  • 青色事業専従者給与
  • 貸倒引当金
  • 純損失の繰越しと繰戻し

なお、青色申告を利用するためには、青色申告をしようとする年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を提出するほか、普段から複式簿記での記帳が必要になります。

個人事業主の場合、複式簿記での記帳が手間になることがあるため、税理士や会計士の方がサポートすべきです。

参照:青色申告制度 | 国税庁

まとめ

フリマアプリでの売上について確定申告する際のポイントについてまとめました。個人事業主の確定申告の場合と同じなので、慣れている方にとっては難しいことではないでしょう。

しかし、フリマアプリ出品者には、そもそも確定申告が必要なことを知らない方もいらっしゃるため、税理士や会計士としてはこの記事で紹介したポイントを丁寧に解説する必要があります。

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