鏡の前で舌を診て今の体をチェック<仕事力を向上させるヘルスケアの極意 Vol.14>
株式会社ラフール 社長室 CHCO
大木 都
2021/10/20
記録的に早い梅雨入り。舌で体調チェックして対策を!
今年は1951年に統計を取り始めてから、最も梅雨入りが早かったそうです。
急に蒸し暑くなって寝苦しかったり、外出したらやたらと肌寒かったりと体調管理も難しい気候です。さらには急な湿度や気圧の変化によって、頭痛やダルさにまで悩まされている方も多いのではないでしょうか。
今月はそんな梅雨時から夏にかけて積極的に摂ってほしい薬膳「体調改善に役立つ夏の食材」をご紹介いたします。
夏不調の身体メカニズムを確認して、上手に疲労回復に導いてくれる食材を楽しみながらエネルギー補給をしましょう。
■まずは鏡の前で舌を診る。今の体調をチェックしてみましょう!
漢方では夏に小腸や舌に症状が現れやすいと言われています。そこで試していただきたいのは、鏡の前でご自身の舌を改めてチェックすること。鏡の前で歯の磨き残しチェックを行うように、舌全体の形や状態チェックをおこないましょう。
まずは、鏡の前で舌を「あっかんべー」と出して、舌の周りの形や表面の苔の様子をチェックしましょう。以下の傾向は有りませんか?
◎舌のふちに歯型がついている
⇒疲れがたまり気味、水分の代謝が悪い傾向にあります。
◎舌に亀裂のような線がある、苔がほとんどない、赤みが強い、苔が一部はがれている
⇒潤いが不足している傾向にあります。
◎舌がべたべたした感じor全体的にむくんでいる
⇒水分の代謝が悪い傾向にあります。
このような傾向が舌に確認できるのでしたら、水分代謝に警告がでているサインです。
特に気候が激変する梅雨時から夏に向けては、水分調整に関わる小腸に負担がかかり、連動するようなかたちで症状がでやすい舌に不調サインが現れます。
不調サインが出ている場合、合わせて不眠を感じている方も多いです。ここのところ寝付きが悪くなったり、早く目覚めるのにダルさを感じる朝を迎えたりはしていませんか?(実は気をつけている私自身でさえ、その傾向があります!)
平均睡眠時間が夏になって短くなることには実はあまり問題は有りません。冬場より夏場は平均の睡眠時間は短くなることが医学的なデータで明確になっています。
1日のうちに活発に動ける時間帯が増えることは、四季に応じて日本人が自然と培ってきた生活リズムです。目覚めのすっきりした良い睡眠がとれているのであれば、睡眠時間そのものが夏に短くなることは心配がありません。
単に早めにスッキリと覚めることには心配はないです。「目覚めの悪さ」や「起床時の辛さ」を感じているならこちらも警告サイン、早めのケアを心がけてみましょう!
■水分代謝と消化吸収を高める食材にエネルギーをもらおう
夏シーズンの薬膳には利尿作用のあるウリ科の野菜や苦味のある食材がおすすめです。水分の補給やめぐりを良くする食材をよく噛んで食べることで、小腸の消化活動や水分代謝をサポートできます。
◎体の熱を冷まして水分代謝に期待される食材
はとむぎ(茶)、緑豆(もやし)、トマト、ナス、きゅうり、とうがん、すいか
◎梅雨のだるさや不眠&夏バテ対策に
なつめ、うなぎ、玄米、牛乳
◎苦味のある素材は熱をとってくれるそう
にがうり、みょうが、うこん
冷たいものを取りすぎないようにしつつ、水分摂取を適度に行います。そのうえで、必要な栄養素を上手に取り込んで代謝を整える。これによって、身体にたまるダルさ感が軽減されていきます。
冷たい飲み物をたくさん飲むけれど、外出制限で運動量はすごく減ってしまい、なんだか「むくみ」を感じるなんて日もあると思います。そんな日のランチには「具だくさんな夏野菜のカレー」を選んだり、水分補給に「はとむぎ茶」を取り入れるのもオススメです。
いかがでしたでしょうか。昨年より場所によっては25日も早くスタートした梅雨。
急な変化に体もびっくりし、ダルさや偏頭痛、むくみに悩まされている方が本当に多いと思います。
外出制限により、普段なら何気なく外で出会っていた季節野菜との出会いも、意識しないと少なくなってしまいますよね。気づけば、自宅でワンパターンな食生活になりがちではないでしょうか?
ぜひ夏バテ対策に有効な季節の食材を意識的に取り入れていきましょう。
今月も最後までお読みいただき、ありがとうございました。