財務MAS単独売上5,000万円超!!
鈴木宏典先生が伝える、MAS事業化の成功の秘訣 vol.1


税理士法人SS総合会計 代表社員・税理士
鈴木 宏典

「財務MASを求めるお客様の規模や業種は全く関係ありません。経営者に、数字を使ってどうやって利益を生み出し、キャッシュを残すかという儲けの仕組みを気づかせてあげられるかどうか。その一点のみが重要なポイントです」

そう語るのは、財務MAS単独売上5,000万円を誇る税理士法人SS総合会計の鈴木宏典先生。

2024年8月21日より開講される「標準MAS事業化実践塾」に向けて、会計事務所がMASの事業化に取り組むべき理由や講座のポイントについて鈴木先生に伺った。

鈴木先生が「MAS」に取り組むようになったきっかけを教えてください。

元々父の代から、特別な事業としてではなく、従来の取り組みの中で経営会議への参加や、経営計画の立案サポートは行っていました。そこで、劇的に財務状況がよくなってお客様が喜ぶ姿を目の当たりにして、税理士としてのやりがいと同時に、収益という観点からも、事業としてのMASの大きな可能性を感じたのです。

企業の財務や経営周りの数字に日頃から触れている税理士だからこそできる仕事ですし、このサービスが広まれば確実に喜んでくれる企業は増える。やはりお客様は決算や財務、経営全体のことを、税理士に聞きたいのです。事務所として利益も出せるし、お客様にも喜んでもらえるので、Win-Winな事業だと実感しています。

MASこそ税理士の仕事の醍醐味がつまったもので、私はMASに関わっていると税理士になってよかったなと今でも思います。

これまでにどのような企業に対してMASのサービスを提供してきたのでしょうか。

本当に多種多様です。社員数500名、売上規模も80億という大きい企業から、一人でやっている個人事業主まで、業種業態も、製造業、建設業、サービス業をはじめ、SNSやWEBのコンサル業、病院など、何でもありなんです。ですから規模も業種も業態も一切関係ありません。どのような企業においても、必要とされ、よいものだと受け入れてもらって、結果を出すことができる、それがMASなのです。

あらゆる企業で力を発揮するMASですが、特に必要としている企業の特徴などはありますか。

きちんとビジョンを持って法人として経営を行いたいという意欲をもった30~40代の若手経営者の企業が多いです。起業してから、とにかく売上だけを見て進めてきたけれど、手元にお金が残らないと気づき、どうにかお金を残しながら企業として成長し次の段階に進みたいと考えている経営者ですね。

あとは、先代から後継した事業に対して、自分の色を出して次のフェーズに移りたいと考える後継者の方も積極的です。数字をしっかり把握したい、財務をきちんと勉強したいと考える人が多いのだと思います。対して、高度成長期にゼロベースから創業したベテラン経営者の中には、お金なんか関係ないという方もいるので、MASが刺さりにくい側面は確かにあると言えますね。

今の時代にMASが必要である理由を教えてください。

変化の大きい激動的な時代が続いていることが挙げられます。この15年、リーマンショック、東日本大震災、コロナショック、ロシアとウクライナの戦争など、経済情勢が乱高下する機会も多く、右肩上がりに成長するという実感がないまま、今の時代の経営者は漠然とした不安を抱えています。

コロナ融資も終焉に向かい、銀行などのステークホルダーと伴走しなければいけないとなったときに、企業としてのビジョンが漠然としている企業は新たに融資を受けることもできません。そのような状況を避けるためにも、お金の専門家である税理士に相談しながら財務状況をしっかりと把握し、経営をしたい。そんな経営者が多くなっていることが背景にあります。

会計事務所がMASの事業化に取り組むべき理由を教えてください。

中小企業白書によると、「経営の相談を誰にしますか」という質問に対して、実に中小企業の経営者の6~7割が「税理士や公認会計士」と答えています。銀行は10%程度。他には、親族や友達の経営者という人が少しいるくらい。コンサルタントと答える経営者はほとんどいないのです。

それにもかかわらず、経営に興味を持っていない帳面屋の税理士が多いのが現状です。つまり需要との間に大きなギャップがあるのです。経営者の考えている経営スタイルやビジョンを財務構造と紐付けて、企業の目標を達成に導くこと、これができるのが我々税理士であり、会計事務所であるのです。

MAS事業化は誰でもできるのでしょうか。

MASはとても難しいものだと思い込んでいる方が多いのですが、もちろんそんなことはありません。実際に「MAS事業化実践塾」で学ばれた税理士の先生方も、今ではしっかりと収益を上げられるようになっています。MASとは、経営を教えるのではなく、経営者の想いと財務を紐付けてあげる、いわば財務に関する伴走型支援なのです。

経営者には、数字は強いのに財務が苦手な人がたくさんいます。その部分を紐付けるだけなので、財務の知識さえあれば、問題なく取り組むことができます。経営者は財務の観点から見た今の経営について気付きやアドバイスが欲しいのです。

我々が「粗利率がこれくらい下がっていますが何かありましたか」と聞けば、社長は「あれ、思っていたのと違うな」ともう一度数字を確認し始める。そういう対話を重ねていくことで、社長も経営方針を適宜見直して修正していくので、利益が出るに決まっています。

改めて言いますが、MASには難しい知識や経営戦略は必要ありません。まずは、財務状況を、部門別にしたり、セグメント付けしたり、商品別の損益決算書を作成したり、PDCAのサイクルを回しながら、自社の経営を数字を通して見える化していくのです。そうすれば社長も「これではまずいからここは撤退するか」「この商品は伸びているからもっと力を入れていこう」「この業務に人員が多すぎるから整理が必要だ」となる。ここまでいけば、あとはもう少し長期的な観点から、「この部門はもっと人員強化すれば利益が出そうですから、一時的に減益になったとしても、採用コストをかけて戦略的に採用を進めましょう」といったアドバイスにつなげていくのです。財務の知識をもったうえで、会社を伸ばしていきたいという経営者と同じ心と目線で財務状況を解析し、それを全て伝えることが大切なのです。

ーー* 次回へつづく *ーー

鈴木 宏典

税理士法人SS総合会計 代表社員・税理士
同志社大学法学部・法学研究科卒。税務、財務コンサルティングに加え、 コーチング・経営計画・経営会議を通じマネジメントアドバイザリーサービス(MAS)を得意とする。 SS経営コンサルティンググループの二代目経営者として、60人を超える社員・パートスタッフとともに 500社を超える中小企業の顧問をしている。近時では、地元向けセミナーイベントSSフェスタで200人を 超える集客に成功。顧問先に対して、日々経営指導に励んでいる。 後継者向け経営塾「経営輝塾」を35期まで開催。また中小企業のみならず、 同業者である税理士のビジョンも叶えるべく、東京・大阪・名古屋・福岡など日本各地でセミナーを行い、 MAS事業化・人材育成等会計事務所の仕組化を全国に広げている。 これらを通じてSS経営コンサルティンググループのブランディング活動を積極的に行っている。
著書に『デキる二代目社長は知っている事業承継5つの鉄則』がある

セミナー情報

今回ご寄稿いただきました鈴木先生のハイグレードセミナー「標準MAS事業化実践塾」が8月21日(水)より、全3回にわたって開催されます!

SS総合会計の戦略的MASマーケティングの全貌(商品パッケージ)から、MAS商品としての経営塾を具体的に開催する方法、金融機関とのアライアンスまで、SS総合会計のノウハウを余すところなくお伝えし、MAS事業化に必要な知識及びMAS事業化の実現方法の極意をお伝えしますので、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

「標準MAS事業化実践塾」(全3回/全日 9:30~17:30)
① 2024/8/21(水) ②2024/9/18(水)③2024/10/16(水)

詳細・お申し込みはこちら

登録後送られる認証用メールをクリックすると、登録完了となります。

「税理士.ch」
メルマガ会員募集!!

会計人のための情報メディア「税理士.ch」。
事務所拡大・売上増の秘訣や、
事務所経営に役立つ選りすぐりの最新情報をお届けします。