マイナ保険証利用促進、高利用施設への一時金の上限を引き上げ
令和6年6月21日に開催された社会保障審議会医療保険部会において、医療機関等におけるマイナ保険証利用促進のための支援として実施している一時金の支給について、厚生労働省は診療所・薬局への一時金を最大10万円から20万円、病院は最大20万円から40万円に引き上げる方針を示した。
マイナ保険証の利用率が高い施設であるほど、支給される一時金が増加する仕組みだが、高利用率の施設が増加したことで一時金上限に達した施設が相当数あった。厚生労働省は、更に利用率を押し上げるためのインセンティブが必要であるとして一時金の上限を引き上げ、高利用施設に対して更なる利用率の向上を促していく。
令和6年5月時点でのマイナ保険証の利用実績は、全国で1,425万件(利用率7.73%)。
【参考】
令和6年6月21日
第179回社会保障審議会医療保険部会資料
【資料1】マイナ保険証の利用促進等について
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001266512.pdf
新矢 健治
新矢税理士・行政書士事務所 税理士・行政書士
日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント。
医療法人の設立、運営、承継から認定医療法人を活用した持分なし医療法人への移行まで、
多岐にわたるクライアントの税務相談に尽力。厚生労働省医政局医療施設経営安定化推進事業の
研究班担当スタッフを務めた実績を持つ、医療分野のエキスパート。
著書に『医療法人の設立と運営の実務のポイント』(税研情報センター・共著)、
『医療・介護・福祉の消費税』(税務研究会・共著)などがある。