ワークライフバランス向上につながるタイパ<President’s Report vol.8>

株式会社ビズアップ総研 代表取締役
吉岡 高広

(2024/3/28)

皆さまこんにちは、
株式会社ビズアップ総研の代表取締役 吉岡高広です。

いつも弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
今回は、ワークライフバランス向上の多様な働き方の推進につながるとされる新たなビジネス上の概念「タイムパフォーマンス」についてお話したいと思います。

タイムパフォーマンス(タイパ)は、「時間対効果」を意味し、費やした時間に対する満足度を示す言葉です。費用対効果を示すコストパフォーマンスから派生した言葉として生まれました。

タイパはもともと、Z世代(1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた若い世代)の若者を中心に広がった観点ですが、ビジネスの現場にも導入され、重視されるようになっています。ビジネスシーンでタイパが重視されるようになった背景には、働き方改革関連法をはじめとする労働規制の強化が挙げられます。

労働規制の強化で時間外労働の上限が設けられる中、大手企業を中心に従業員が時間を無駄にしない効率的な働き方を意識せざるを得なくなりました。

企業目線では、人手不足も影響しています。人手不足が少子高齢化によって進展した結果、多くの企業で人手不足が事業継続を揺るがす経営リスクとして顕在化するようになりました。こうした中で、タイパを高め、いかにして生産性を向上させるかが企業運営の課題となっているのです。

また、タイパが重要視される背景には、効率的な働き方を好むZ世代の存在が大きく影響しています。Z世代は、仕事をする上で貢献や成長、やりがいといった内発的動機を重視する傾向があります。こうした背景から、Z世代に支持され、就職先として選んでもらうためにも、企業がタイパ重視の姿勢を打ち出す必要性が高まっているのです。

このようにタイパは、企業が事業を運営する上で重要な考え方となりつつあります。では、タイパを高めるには、どのようにすれば良いのでしょうか。

タイパを高める方法として有効なのが、従業員のタスクの可視化です。クラウド型の作業管理ツールやToDoリストなどを活用すれば、タスクの抜け漏れや納期遅れを防げます。
短時間労働制度の導入も、タイパを向上させる上で効果的な手段です。

労働時間を短縮化することで従業員の仕事の優先順位づけや時間管理のスキルが向上し、生産性が向上するためです。実際、1日6時間労働制を導入した結果、スタッフ1人当たりの労働生産性が前年比25%上昇したという大手 小売業の事例もあります。

タイパはあくまでも主観的な満足度のため、その向上をすぐに実感するのは難しいかもしれません。しかし、本腰を入れて取り組めば着実に成果が出るので、先行事例を参考にしながら地道に取り組んでみてください。

当社のe-JINZAIの動画コンテンツでも、タイムパフォーマンスに関する最新情報をご用意していますので、ぜひご活用いただければと思います。

今後も変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

登録後送られる認証用メールをクリックすると、登録完了となります。

「税理士.ch」
メルマガ会員募集!!

会計人のための情報メディア「税理士.ch」。
事務所拡大・売上増の秘訣や、
事務所経営に役立つ選りすぐりの最新情報をお届けします。