【2026年最新】住宅ローン控除とは?適用要件や申請方法を確認
住宅ローン控除(減税)とは、マイホームを購入したり、新築、増改築を行った個人の方が、購入資金等を調達する際に住宅ローン等を利用している場合、一定の要件を満たすことで最長で13年間にわたり、所得税の減税を受けられる制度です。
この記事では、令和8年度の税制改正の内容を踏まえて、改めて、住宅ローン控除の適用要件や申請方法を確認します。
目次
- 住宅ローン控除(減税)の適用対象となるのは?
- 住宅ローン控除(減税)の計算方法とは
- 住宅ローン控除(減税)の適用期間は13年間
- 住宅ローン控除(減税)の対象となる住宅とは
- 住宅ローン控除(減税)の借入限度額とは
- 住宅ローン控除(減税)の所得要件とは
- 住宅ローン控除(減税)を利用するための要件
- 住宅ローン控除(減税)を受けられない土地とは
- 住宅ローン控除(減税)を受けるための手続き
- 住宅ローン控除(減税)を受けるための確定申告の添付書類
- まとめ
住宅ローン控除(減税)の適用対象となるのは?

住宅ローン控除(減税)というと、住宅を新築したり、新築住宅を購入した場合だけ利用できるものというイメージがあるかもしれませんが、中古住宅を購入した場合や増改築した場合も利用できます。
具体的には次の11種類があります。
- 住宅の新築・新築住宅の購入(住宅借入金等特別控除)
- 買取再販住宅の購入(住宅借入金等特別控除)
- 中古住宅の購入(住宅借入金等特別控除)
- 住宅の増改築(住宅借入金等特別控除)
- 要耐震改修住宅を購入し、耐震改修を行った場合(住宅借入金等特別控除)
- 住宅の省エネ改修工事(住宅特定改修特別税額控除)
- 住宅のバリアフリー改修工事(住宅特定改修特別税額控除)
- 住宅の多世帯同居改修工事(住宅特定改修特別税額控除)
- 住宅の耐久性向上改修工事(住宅特定改修特別税額控除)
- 認定住宅等の新築等(認定住宅等新築等特別税額控除)
- 住宅の耐震改修工事(住宅耐震改修特別控除)
住宅ローン控除(減税)の計算方法とは
住宅ローン控除(減税)の一般的な金額は次の計算式により求めます。
年末時点の住宅ローン残高 × 0.7%
住宅ローン控除を利用することにより、年末時点での住宅ローン残高に0.7%を掛けた金額が所得税から控除されます。また、所得税だけで控除しきれない場合は、翌年度の個人住民税(所得割)についても控除することができます。
住宅ローン控除(減税)の適用期間は13年間
住宅ローン控除(減税)の適用期間は、最大で、居住の用に供した年から原則として、「13年間」となっています。また、省エネ基準に適合しない既存住宅(その他の住宅)について、「10年間」住宅ローン控除を適用できる場合もあります。
住宅ローン控除(減税)の対象となる住宅とは
住宅ローン控除(減税)の対象となるのは、原則として、認定住宅等に限られています。新築でも、認定住宅に該当しない場合は、住宅ローン控除を受けられない点に注意が必要です。
認定住宅等とは具体的に次の住宅のことです。
| 住宅の区分 | 詳細 |
| 認定長期優良住宅 | 長期にわたり良好な状態で使用するための措置として 講じられた優良な住宅で証明を受けたもの |
| 認定低炭素住宅 | 二酸化炭素の排出の抑制に資する住宅で証明を受けたもの |
| ZEH水準省エネ住宅 | 断熱等性能等級5以上および一次エネルギー消費量等級6以上の家屋など 省エネに資する住宅として証明を受けたもの |
| 省エネ基準適合住宅 | 断熱等性能等級4以上および一次エネルギー消費量等級4以上の家屋など 省エネに資する住宅として証明を受けたもの |
なお、省エネ基準に適合しない既存住宅(その他の住宅)でも、例外的に住宅ローン控除の対象になることもあります。
住宅ローン控除(減税)の借入限度額とは
住宅ローン控除(減税)には、借入限度額が設けられています。
借入限度額は、居住年度や上記の認定住宅等のうち、どの住宅を購入したのか、また、購入した世帯が子育て世帯や若者夫婦世帯であるかどうかによっても異なります。
子育て世帯とは、年齢19歳未満の扶養親族がいる世帯、若者夫婦世帯とは、夫婦のどちらかが年齢40歳未満である世帯です。以下、認定住宅ごと(いずれも新築を想定)に、借入限度額を確認していきましょう。
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の借入限度額
2026年(令和8年)から2030年(令和12年)までに入居する場合は、借入限度額は「4,500万円」です。子育て世帯や若者夫婦世帯の場合は、「5,000万円」になります。
具体的な控除限度額は次のようになります。
一般世帯
4,500万円×0.7%=31万5,000円
子育て世帯や若者夫婦世帯
5,000万円×0.7%=35万円
ZEH水準省エネ住宅の借入限度額
2026年(令和8年)から2030年(令和12年)までに入居する場合は、借入限度額は「3,500万円」です。子育て世帯や若者夫婦世帯の場合は、「4,500万円」になります。
具体的な控除限度額は次のようになります。
一般世帯
3,500万円×0.7%=24万5,000円
子育て世帯や若者夫婦世帯
4,500万円×0.7%=31万5,000円
省エネ基準適合住宅の借入限度額
2026年(令和8年)、2027年(令和9年)に入居する場合は、借入限度額は「2,000万円」です。子育て世帯や若者夫婦世帯の場合は、「3,000万円」になります。
具体的な控除限度額は次のようになります。
一般世帯
2,000万円×0.7%=14万円
子育て世帯や若者夫婦世帯
3,000万円×0.7%=21万円
なお、令和8年度税制改正により、新築の省エネ基準適合住宅については、2028年(令和10年)以降は、住宅ローン控除(減税)の支援対象外となることが決まっているので注意しましょう。
ただし、2027年末までに建築確認を受けた場合等であれば、2028年(令和10年)以降も、借入限度額「2,000万円」を限度に「10年間」、住宅ローン控除を適用できます。
住宅ローン控除(減税)の所得要件とは

住宅ローン控除(減税)は、住宅ローン等を利用してマイホームの新築等をした方が対象になりますが、所得が一定額以下でなければ、利用できません。
具体的には、住宅ローン控除を受ける方の年分の「合計所得金額が2,000万円以下」であることが要件になっています。
住宅ローン控除(減税)を利用するための要件
住宅ローン控除(減税)を利用するためには上記以外にも要件があるのでまとめておきましょう。
以下は、住宅の新築・新築住宅の購入(住宅借入金等特別控除) の場合の要件です。
- 住宅ローン控除(減税)を受ける方が住宅の新築等の日から6か月以内に居住していること。
- 住宅ローン控除(減税)を受ける方が特別控除を受ける年分の12月31日まで引き続き居住していること。
- 住宅の床面積が40平方メートル以上であり、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること。
- 住宅ローンが10年以上の分割払いで、銀行などの金融機関(独立行政法人住宅金融支援機構も含む)から借り入れたものであること。
- 居住年およびその前2年、その後3年の計6年間に譲渡所得の課税の特例の適用を受けていないこと。
- 生計を一にする親族や特別な関係のある者から取得した住宅でないこと。
- 贈与による住宅の取得でないこと。
住宅の床面積は、従来、「50平方メートル以上」とされていましたが、令和8年度税制改正により、「40平方メートル以上」に緩和されました。ただし、所得金額が1,000万円超の方や子育て世帯や若者夫婦世帯の場合は、「50平方メートル以上」になります。
また、譲渡所得の課税の特例とは次の5つのいずれかのことです。
- 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法31の3①)
- 居住用財産の譲渡所得の特別控除(措法35①)被相続人の居住用財産の譲渡所得の特別控除(措法35③)により適用する場合を除く。
- 特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の2)
- 財産を交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の5)
- 既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例(措法37の5)
そして、生計を一にする親族や特別な関係のある者から取得した住宅でないことの要件には、「住宅の敷地の用に要する土地等の取得」を含む事に注意しましょう。
住宅ローン控除(減税)を受けられない土地とは
新築住宅が建っている土地によっては、住宅ローン控除(減税)が受けられないことがあるので注意が必要です。
具体的には、2028年(令和10年)以降、災害レッドゾーンの新築住宅は適用対象外となります。災害レッドゾーンとは次の地域のことを言います。
- 土砂災害特別警戒区域、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、浸水被害防止区域
- 災害危険区域(都市再生特別措置法に基づく勧告に従わないものとして公表の対象となった場合に限る)
なお、災害レッドゾーンの既存住宅や、住宅の建替え、リフォームの場合は適用対象になります。
住宅ローン控除(減税)を受けるための手続き
住宅ローン控除(減税)を受けるには、控除を受ける最初の年分に、確定申告を行う必要があります。給与所得者も確定申告が必要なので注意しましょう。
2年目以降は、確定申告が必要な方は、「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」、「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を添付することで特別控除の適用を受けます。
一方、給与所得者は、年末調整でこの特別控除の適用を受けることができます。この際は、税務署から送付される「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書兼給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」と「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を勤務先に提出する必要があることに注意しましょう。
住宅ローン控除(減税)を受けるための確定申告の添付書類
住宅ローン控除(減税)を受けるには、最初の年分は、確定申告が必要です。
その際に必要な添付書類は次のとおりです。
- (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(金融機関から取得)
- 土地と家屋の登記事項証明書
- 土地と家屋の取得対価の額が分かる売買契約書や工事請負契約書の写し
- 補助金決定通知書(国または地方公共団体等から補助金等の交付を受けた場合)
- 贈与税の申告書(住宅取得等資金の贈与の特例を受けた場合)
- 認定住宅等の「認定通知書」の写し等
そろえるべき書類が多数あるため、注意が必要です。
まとめ
住宅ローン控除(減税)とは何か、適用を受けるための要件や借入限度額について解説しました。実際に住宅ローン控除を受けるには、最初の年度の確定申告で、多数の添付書類を用意しなければなりません。
慣れていないと、どのようにしてそろえたらよいのかわからない方も少なくないでしょう。税理士や会計士としては、住宅ローン控除の適用対象となるかどうかはもちろんですが、手続きについてもアドバイスすることが求められます。この記事を参考に、クライアントに説明できるようにしてください。
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